タイトル ・・・ 新宿考現学
著 者 ・・・ 深作光貞
発 行 ・・・ 角川書店
出版年月日等 ・・・ 1968.9
大きさ、容量等 ・・・ 244p ; 19 cm
【目 次】
はじめに
<第一章 江戸時代の新宿 - すでに形成されていた今日的性格>
1 宿駅の開設
はじめに・新しい宿・「内藤新宿」の名・新宿開設のブロモーター・浅草町人の新宿づくり
2 風紀の悪化と廃駅
新宿の廃駅・大八事件・ふたたびさびれる
3 新宿駅の再開
再開まで・明和立返り駅
4 新宿を支えた人たち
受け入れ側の階層・外部からの流入者たち・新宿近郊の農民たち・歓楽街新宿・遊女たち・花園神社と芝居・遊客たち・下級武士たち・今日の新宿との相似
<第二章 新宿五つの顔 - 生きている街>
1 新宿区
流動の激しさ・地帯としての新宿区・時計の針と同方向への発展・こわくなくなった新宿
2 マンモス・ターミナル
日本一の新宿駅・大都市西漸説・都会性とはなにか
3 盛り場
盛り場に建つ区役所・銀座との相違・浅革との相違・しがらみ現象・春を売る人たち
4 新宿副都心
新宿人のコンプレックス・副都心計画の実態・計画の見込み違い・東口側と西口側・二つの新宿・デパートのゴルフ場
5 アングラ・ハプニング
アンチ的文化・場としての新宿
<第三章 新宿族の生態 - その行動の軌跡>
1 メインストリートの人波
人の流れの方向・地上派と地下道派・女性は地下道がお好き・女の銀座、男の新宿
2 ショッピング族の女性たち
メインストリートをたのしむ・西口の努力・四大デパート合戦・新宿商法
3 フーテン族
陽気なニヒリストたち・その実態・フーテンと芸術・風月堂の外人たち
4 ジャズ族
新宿のジャズ・三つの系統・ジャズ年齢・ジャズ族は男性に多い
<第四章新宿の若者たち - その思考と芸術>
1 アマゾン女族
冴えない娘たち・女性が男性をハントする・雄取り(踊り)行為・ハント女族の正体
2 新世代の性感覚
反ヌードの時代・天国でも地獄でもなくなった性・同性嗜好・男性同士のばあい・女性同士のばあい・流行のゆくえ
3 芸術のカオス
アングラとハプニング・アングラ映画・ハプニング・芸術の大衆化 と大衆の芸術化
4 新呪区
サイケデリック・踊るコブラ・麻薬の革命・LSDと睡眠薬・サイケと若者
<第五章 新宿文化論 - 文化人類学的考察>
1 心の故郷・心の基地
家と故郷・倒錯された故郷・東京っ子のばあい・反抗の対象でなくなった家・地方出身者の強さ
2 新宿文化の特質
試みと初心者の街・先どり的な性格・激しい新陳代謝・新宿とサイケデリック・芸術から商品へ
3 日本化されたアングラ文化
外来文化の日本的摂取・地下室のイメージ・原体験的な嗜好・日本のアングラ世界
4 新興国家的未来性
苦悩する先進性・新宿の魅力
あとがき